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住宅ローンのこと 頭金なしでもローンは組める?

住宅ローンのこと 頭金なしでもローンは組める?

住宅ローンの組み方について

住宅を建築される方の大半が住宅ローンをご利用になられると思います。

打ち合わせが進むにつれて具体的な資金計画のお話となった際に、ご相談を受けるのが「住宅ローンの組み方」についてです。

よく「頭金(自己資金ともいいます)」を入れた方が後々の負担が楽になるのは間違いないが、今後の生活のことを考えるとまとまった資金はなるべく手元に置いておきたい・・・

そんな考えをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。逆に総資金を全額ローンでご計画される方も大勢いらっしゃいます。よく色んなサイトや本でも「頭金は総資金の2~3割が必要!! 全額ローンは借りれても、余裕を持って返済できない!!」と紹介されています。

 確かに少しでも借入金額を少なくすれば返済額は確実に減りますが、フルローンがそんなに悪いことなのでしょうか?

もちろん、世帯収入と返済とのバランスが重要なのは言うまでもありませんし、必要以上の借入を推奨するものでもありません。一旦目線を変えて全額ローンのメリットにも注目してみましょう。

住宅ローンのこと 頭金なしでもローンは組める?

頭金を入れずに全額ローンにするメリット

 頭金を入れずに全額ローンにするメリットですが、なんといっても住宅ローン控除です。

2022年現在では年末残高の0.7%を13年間にわたり控除を受けられます。

引渡しベースで2023年までは長期優良住宅でローン残高の上限が5,000万円、ZEHで4,500万円、省エネ基準適合で4,000万円、その他の住宅ですと3,000万円となっており、2024・2025年ではそれぞれ1,000万円づつ上限枠が下がります。2026年以降に住宅ローン控除が継続されるか?は現時点で不明です。

返済額は増やさないためには?

お手持ちの資金の大半を頭金として使用し、色々なリスクを抱えた状態でお過ごしになるのと、借入は多く(逆に手持ちの資金は残ったままの状態)なりますが、税金控除されるのであれば、何十年とローンを返済していかれる中での気持ちの余裕は大きく変わってきませんか?単に住宅ローンの金額だけでなく、長期優良を取得するか?や耐震等級はどうするか?等も総合的に考慮する必要がありますし、確実に返済額を増やしたくないのであれば頭金は必須だと思います。

ですが頭金が必須という考え方は今から20年以上前の借入金利が4%以上であった今では到底想像できない時代背景の上に成り立っているように思います。それだけ借入金利が高ければ、数百万円の頭金の有無が大きな支払い利息となって全体の資金計画を逼迫することは用意に想像できます。ですのでそのような環境下で既に住宅を建てられたご両親から、口を酸っぱくして「頭金をいれろ!!」とアドバイスが来るのではないでしょうか?

住宅ローンのこと 頭金なしでもローンは組める?

最近の借入金利について...

ですが最近の借入金利はいかがでしょうか?ネットバンクでは少し調べれば0.4%前後、地元金融機関においても1%をした回る商品がたくさん見受けられます。単に表面金利だけで判断するのはお勧めしませんが、少なくともご両親世代が住宅を建てられた時代の金利とは全く異なります。自己資金が潤沢におありの方なら話は別ですが。最近では自己資金があっても先のローン控除の影響であえてフルローンに近い組み方を選択される方も大勢いらっしゃいます。

このコラムをお読みいただいた方に従来、必須だと思われてきた頭金についての考え方について「へぇ~、こんな考え方もあるんだ」という気づきのキッカケになれば幸いです。

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